弁護士法には「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」と規定されています(同法第1条1項)。弁護士が基本的人権の擁護と社会正義の実現を目指して職務行為を行うべきであることは今更言うまでもないことです。
ところで、弁護士の社会的機能、弁護士が社会から客観的に期待されている役割というものは、弁護士が主観的に目指す使命とは別に考えることができます。弁護士は、その職務行為を通じて基本的人権の擁護といった社会的機能をはたしていますが、弁護士の社会的機能、役割はそれに止まるものではありません。
弁護士の社会的機能、役割のひとつとして「紛争解決」があります。私たちの社会には様々な紛争解決方法が存在し機能していますが、そのなかで、弁護士は、法律、裁判制度を通じて紛争を解決するという社会的機能を担っていると言えます。