オン・ザ・ジョブ・トレーニング

本年1月から私共の事務所に笠本秀一弁護士が加わりました。笠本弁護士は弁護士2年目の新人弁護士です。宜しくお願い申し上げます。笠本弁護士の入所により事務所の弁護士は総勢6名になりました。

ところで、現在、司法研修所を卒業する司法修習生の人数は約2000人ですが、弁護士を希望する修習生のなかには法律事務所に就職できない人が出てきているようです。

法曹としての知識や能力の取得は生涯続きますが、少なくとも司法研修所での研修だけで十分とは到底言えません。その観点から、司法研修所卒業後の実務訓練、オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)が重要であると言われています。

法律事務所に就職できない新人弁護士のなかには、OJTによる資質向上の機会が制限されている弁護士がいるということになります。

弁護士は市民の大切な権利や財産を守ることが重要な仕事のひとつです。従って、市民の権利や財産を保護するという観点からすれば、新人弁護士の研修や資質向上の機会は十分保証されるべきでしょう。このような機会が制限されることのないようにすべきです。

そのためには、司法研修所を卒業する司法修習生の多くが就職できるような法曹養成の制度設計がなされなければならないと思います。

*追記
「そくどく」という言葉をお聞きになったことはありませんか。「速読」ではありません。「即独」と書きます。弁護士のことなのですが、既存の法律事務所に就職せず弁護士登録と同時に事務所を構える弁護士のことを「即独弁護士」と表現することがあります。

最近即独した弁護士の報告を読みましたが(関弁連発行・ひまわり14号)、身近に指導する弁護士がいないこと、扱う事件の数や種類が少ないことなどで苦労したことが報告されています。

弁護士の自助努力、先輩弁護士からの事件の紹介や「共同受任」などによってこういった問題を克服しているようですが、そのような自助や共助は何時まで続けることができるのでしょうか。報告の中には「即独してやっていくことは以前ほど簡単なことではなくなってきたと思います」という指摘があります。